デジタルガバメント・ジャーニー (1) マインドセット編
はじめまして。経済産業省 情報プロジェクト室の長田と申します。
早速、課題感からとなりますが、行政サービスの使いづらさったら、言うまでもなく。
・求めるものはどこにあるのか・・・。ようやく辿り着いても、
・何とも難解なご説明で・・・。何となく分かっても、
・同じような書類、前に出したよな・・・。
などなど。
世の中で「デジタルガバメント」と騒がれ久しくなりましたが、まだまだ道半ば、というよりようやく1合目くらいかと。
今回のnoteは、民間企業で国家プロジェクトのシステム構築に携わり、転身して国家公務員として行政の内情も知った私の見方・考え方で、デジタルガバメントの成長に向けて何をしていけばいいのか、ご紹介させていただきます!
1. 自己紹介
「豊かな行政サービスを作る!」と社会に飛び込み、民間企業にてシステムエンジニアとして行政機関のシステム構築をやって参りましたが、冒頭の課題感は根本的に行政の在り方から変革をしていかなければならないと、転身して公務員となりました。
民間企業ではフルスタック人材として、システム企画~要件定義、設計・開発・構築、運用もやりながら、マネジメントもしつつ、技術検証して新たなソリューション作りもしつつ、と多忙ではありましたが、充実した日々を過ごしていました。
そんな私を一言で表すならば「システムアーキテクト」、図解するとこんな感じでしょうか。
これからも幅広い観点から、noteに乗せて共有いたしますので、よろしくお願いいたします。
2. まずはマインドセットから
ようやく1合目と書きましたが、転身して1年経った今、徐々にマインドセットが醸成されていっていると感じます。関わってきた職員の皆様も実体験としてデジタル化のもたらす恩恵を感じていってもらえていますし、そうした体験をした方は自らも進んで変化していく歩みをしていると感じます。
雲を掴むような「デジタル化」というフレーズだけではダメで、いかにして体感・体験していくかが重要と思います。
どのような姿が理想なのかを意識してもらいながら、目標到達地点を明確にすることで前に進んでいく。その結果をスピーディーに、ダイレクトに届ける。そんなスタイルがマインドセットの醸成につながっているのだと思います。
3. どこに向かうのか、どうやって向かうのか
マインドセットが備わってようやくスタートラインに立てますが、そこから先のどこに向かうのか、どうやって向かうのかが私達デジタル化推進マネージャーの手腕の見せどころです。私は下図のようにDXは成長していくものと考えています。
政策は国民へのサービスですから、サービスレベルを高めていき続けない限り、行政への信用は失墜してしまいます。そのために、データを駆使して機動的に政策を実現していくことが必要であり、デジタイゼーションの段階からデータの活用価値を考え、使いやすい形に標準化して蓄積することが求められます。
こういった理論を実現するために、システムアーキテクトとして効率的・効果的なシステム構成を実現するだけでなく、データエンジニアとして「活用に適したデータ保管」を追い求める必要があると考えています。
そして、こうして最適化されたデータをもとに、必要となるデータを「データカタログ」として整備し、提供方法を標準化することで、民間を巻き込んで行政全体の機動力を最大化していくことが実現できると考えます。
効率的に進めるような地盤整備・レール作りをしつつ、職員一丸となって急成長した行政DXを実現していきたいと思います!